マウスピース矯正
最終更新日:2025年8月11日
すきっ歯はマウスピース矯正で治せる?費用・期間・注意点まで徹底的に解説

笑ったときに目立ちやすいすきっ歯は、相手の視線が気になって思い切り笑えないなどコンプレックスになりやすいです。
そんな悩みから、矯正していることがバレないように、目立たないマウスピース矯正ですきっ歯を治したいと思う人も少なくないでしょう。
そこで本記事では、マウスピース矯正ですきっ歯を治すときの気になる値段や期間を解説します。
市販のマウスピースも含めて、マウスピース矯正ですきっ歯を治したいと考える方はぜひ参考にしてください。
歯科医師
鈴木 美穂
日本歯科大学卒業後、日本歯科大学附属病院にて研修に励み、日本歯科大学矯正学講座に入局し、日本矯正歯科学会認定医を取得。その後、医療法人社団矯栄会 六本木 広瀬矯正歯科にて経験を積む。日本大学大学院 歯学研究科の博士課程を修了し、博士号を取得。2020年に吉祥寺矯正歯科クリニックを開院する。日本矯正歯科学会、東京矯正歯科学会、顎変形症学会、日本口蓋裂学会、日本歯科保存学会、日本接着歯学会など多数の学会に所属している。
目次
- マウスピース矯正ですきっ歯は治せる!
- マウスピース矯正で治せるすきっ歯
- マウスピース矯正がすきっ歯治療におすすめな理由
- ワイヤー矯正よりも治療の行程が少なくてすむから
- 隙間を利用して矯正できるから
- 部分矯正で費用を抑えられる場合もあるから
- 矯正装置(マウスピース)が透明で目立たないから
- 食事制限がほとんどないから
- マウスピース矯正ですきっ歯を治療した例
- 症例①:部分矯正/33万円/3ヶ月
- 症例②:部分矯正/33万円/4ヶ月
- マウスピース矯正で治せないすきっ歯2選
- ①奥歯の噛み合わせが原因ですきっ歯が生じている場合
- ②骨格性のズレや過剰歯、歯の欠損が関係している場合
- すきっ歯をマウスピース矯正で治す際の注意点
- 先天的、後天的な異常を解決しておく必要がある
- 「虫歯になりやすい口腔環境」になることを意識しておく
- 装着時間が長いことを把握しておく
- すきっ歯に関するよくある質問(FAQ)
- すきっ歯を自力で治す方法はない?
- 市販のマウスピースでもすきっ歯を治す効果がある?
- すきっ歯治療にはマウスピース矯正がおすすめ!
マウスピース矯正ですきっ歯は治せる!

すきっ歯は、歯と歯の間に隙間ができている状態で、見た目の印象に影響するだけでなく、発音や噛み合わせにも支障をきたすことがあります。
こうしたすきっ歯の多くは、マウスピース矯正によって改善が可能です。
実際に、すきっ歯を治療した方の多くが、マウスピース矯正を選択し、満足のいく成果を得ています。
ただし、すきっ歯の原因や口腔内の状態によってはマウスピース矯正が適応外となることもあるため、治療を始める前に専門の歯科医師による診断を受けることが大切です。
マウスピース矯正で治せるすきっ歯

マウスピース矯正で治療できるすきっ歯には、主に歯のサイズや本数、癖などが原因で前歯に隙間が生じているケースが該当します。
たとえば、以下のようなタイプのすきっ歯は、マウスピース矯正で対応できる可能性が高いとされています。
- 歯が小さいなどの先天的な要因により、歯列に隙間ができている場合
- 指しゃぶりや舌で歯を押す癖、口呼吸などが原因で、前歯に隙間が空いてしまった場合
これらの条件に当てはまり、かつ歯列全体に大きなズレや骨格的な異常がない場合に限り、マウスピースによる部分的な矯正で隙間を閉じることが可能です。
マウスピース矯正がすきっ歯治療におすすめな理由

すきっ歯の治療にはさまざまな矯正方法がありますが、その中でもマウスピース矯正はすきっ歯の特徴に適した治療手段として選ばれることが増えています。
ここでは、マウスピース矯正がすきっ歯治療に向いている理由について、具体的に解説していきます。
ワイヤー矯正よりも治療の行程が少なくてすむから
すきっ歯のような軽度の歯並びの乱れであれば、マウスピース矯正はワイヤー矯正よりもシンプルな治療で済むことが多いです。
ワイヤー矯正では、定期的な調整や装置の装着・交換といった複雑な工程が必要になります。
一方でマウスピース矯正は、あらかじめ作成された複数枚のマウスピースを順番に装着していくことで治療が進んでいくため、手間がかかりにくいのが特徴です。
また、通院回数も少なくて済む傾向があり、忙しくて矯正に多くの時間をかけられない方にとっても始めやすい治療法といえます。
隙間を利用して矯正できるから
すきっ歯のように歯と歯の間に隙間がある場合、マウスピース矯正はそのスペースを利用して効率的に歯を動かせます。
例えば、歯が重なり合うタイプの歯並びの場合だと、歯を動かすスペースを確保するために、歯を削ったり、抜歯を検討したりすることがあります。
対して、すきっ歯の場合はすでにスペースがあるため、歯をスムーズに移動させやすく、無理のない治療計画が立てやすいです。
部分矯正で費用を抑えられる場合もあるから
すきっ歯の治療は、歯列全体を動かす必要がないケースが多く、前歯だけを整える「部分矯正」で対応できることがあります。
部分矯正は、限られた範囲の歯並びの乱れに適用される治療法で、全体矯正と比べて治療範囲が狭く、費用や治療期間を抑えられるのが特長です。
「気になる前歯だけを整えたい」「できるだけ低予算で治療したい」と考えている方にとって、部分矯正という選択肢は大きなメリットになるでしょう。
矯正装置(マウスピース)が透明で目立たないから
見た目の問題から矯正治療に踏み出せない方にとって、装置の“目立ちにくさ”は非常に重要なポイントです。
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製の装置を使用するため、接客業や営業職など人と接する機会が多い職種の方でも、周囲の視線を気にせず治療を継続することができます。
また、ワイヤー矯正のように金属の装置を使わないため、口元の印象が大きく変わることもありません。
「矯正していることを知られたくない」という方にも適した治療法といえるでしょう。
食事制限がほとんどないから
マウスピース矯正は、食事のときに装置を取り外せるのが大きな特徴です。
そのため、ワイヤー矯正のように硬いものを避けるといった食事制限がほとんどありません。
また、食後はマウスピースを外してしっかり歯磨きができるため、口腔内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを抑えられるという利点もあります。
こうした柔軟さから、食事や生活習慣をあまり変えずに矯正治療を続けたいと考える方にとって、マウスピース矯正は現実的で続けやすい選択肢です。
マウスピース矯正ですきっ歯を治療した例
実際に、マウスピース矯正で前歯の隙間を整え、すきっ歯を改善した症例は多数あります。
ここでは、治療前と治療後の変化がわかるビフォーアフターの写真や、治療にかかった期間・費用の目安をご紹介します。
症例①:部分矯正/33万円/3ヶ月

この症例は、部分矯正で前歯のすきっ歯を改善したケースです。
治療前は上の前歯の間に目立つ隙間と前歯のわずかな傾きがありましたが、部分矯正により3ヶ月で自然な歯並びへと整いました。
費用は33万円で、短期間で仕上がったケースです。
症例②:部分矯正/33万円/4ヶ月

この症例は、前歯のすきっ歯を部分矯正で改善したケースです。
治療前は、上の前歯の間に目立つ隙間がありました。
それが、約4ヶ月間のマウスピース矯正により、隙間のない美しい口元へと変化しました。
治療総額は33万円(税込)で、短期間・低コストで満足度の高い仕上がりを実現した一例といえます。
マウスピース矯正で治せないすきっ歯2選

すきっ歯の多くはマウスピース矯正で改善できますが、すべてのケースに対応できるわけではありません。
ここでは、マウスピース矯正が適応になりにくい2つのケースについて解説します。
①奥歯の噛み合わせが原因ですきっ歯が生じている場合
奥歯の噛み合わせに問題があるすきっ歯の場合だと、前歯だけを整えるマウスピース矯正では根本的な解決が難しい場合があります。
奥歯の噛み合わせを正しく整えるためには、全体矯正や外科的なアプローチが必要です。
仮に、奥歯の噛み合わせに異常があるにもかかわらず無理にマウスピース矯正をしてしまうと、噛み合わせのバランスが崩れ、症状が悪化するリスクもあります。
矯正を行う際は、必ず専門的な診断を受けたうえで治療方針を決定しましょう。
②骨格性のズレや過剰歯、歯の欠損が関係している場合
すきっ歯の原因が骨格や歯の数に関わる先天的な問題である場合、マウスピース矯正だけでは対応できないことがあります。
たとえば以下のようなケースでは、矯正以外の処置が必要になる可能性が高いとされています。
- 上顎と下顎の骨格バランスに大きなズレがある
- 歯の本数が少ない(先天性欠如)
- 歯と歯の間に過剰歯が存在する
- 上唇小帯(じょうしんしょうたい)の位置異常で前歯の間に隙間ができている
こうした場合、適切に隙間を閉じるためには全体矯正に切り替えたり、マウスピース矯正の前後に抜歯・外科的処置・補綴治療などを組み合わせる必要があります。
矯正する際には、歯並びの乱れが生じた背景によって最適な治療法を選ぶ必要があるので、まずは精密な診断で原因を明らかにすることが治療成功の鍵となります。
すきっ歯をマウスピース矯正で治す際の注意点

マウスピース矯正は、すきっ歯の治療に適した方法のひとつですが、正しく効果を得るためには注意すべきポイントもいくつか存在します。
ここでは、治療を受ける前に知っておきたい代表的な注意点を3つ解説します。
先天的、後天的な異常を解決しておく必要がある
すきっ歯の原因が、歯の数や大きさ、歯肉の構造などの異常による場合は、マウスピース矯正の前にその原因を取り除く必要があります。
たとえば、以下のようなケースでは補助的な処置が必要となることがあります。
- 過剰歯が歯の隙間に埋まっている場合→抜歯が必要
- 上唇小帯の付着異常が原因で前歯に隙間がある場合→小帯の切除が必要
- 歯の欠損やサイズの異常が原因で隙間ができている場合→補綴や審美処置の併用が検討される
また、指しゃぶりや舌で前歯を押す癖なども、矯正後の後戻りの原因になるので、すきっ歯の治療の前に改善しておきましょう。
「虫歯になりやすい口腔環境」になることを意識しておく
マウスピース矯正中は、口の中が長時間密閉された状態になるため、唾液による自浄作用が働きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
特に、マウスピースをつけたまま飲食をしたり、装着前に歯磨きを怠ったりすると、食べかすや糖分がマウスピース内に留まりやすく、細菌の繁殖を促す恐れがあります。
虫歯のリスクを下げるためには、毎食後マウスピースを装着する前に丁寧な歯磨きとフロスの習慣を徹底するようにしてください。
また、マウスピース装置自体も適切に洗浄するなどして清潔を保ちましょう。
装着時間が長いことを把握しておく
マウスピース矯正は、装置の装着時間をいかに長く保てるかが重要な矯正方法です。
マウスピース矯正では、歯を少しずつ動かすために、1日に20時間以上の装着が前提となっています。
仮に、1日の装着時間が不足すると、歯が計画通りに動かず、治療期間の延長や後戻りのリスクが高まってしまうのです。
しかし、マウスピース矯正は取り外しができて便利な反面、「つい外したままにしてしまう」「飲食のたびに外すのが面倒」といった声があるのも事実で、モチベーションの維持や装着習慣の定着が治療成功の鍵となります。
マウスピース矯正を成功させるためには、装着時間を守る意識と、日常生活に無理なく取り入れる工夫が不可欠です。
すきっ歯に関するよくある質問(FAQ)

すきっ歯の治療について検討する中で、「自力で治せるないの?」「市販のマウスピースでも効果があるのか?」などの疑問を抱くことがあるでしょう。
ここでは、すきっ歯に関して特に多く寄せられる質問に対して、その答えをわかりやすく解説します。
すきっ歯を自力で治す方法はない?
すきっ歯は、基本的に自分の力だけで治すことはできません。
歯並びは、顎の骨や歯の根の位置に関係しており、動かすには専門的な矯正装置を使って、継続的かつ適切な力をかける必要があります。
そのため、「舌で押す」「指で押さえる」といった自己流の方法では、歯はほとんど動きません。
逆に、歯ぐきを傷つけたり、噛み合わせを悪化させたりする危険性があります。
すきっ歯を本当に改善したいのであれば、歯科医師による診断を受け、適切な治療方法を選ぶことが大切です。
市販のマウスピースでもすきっ歯を治す効果がある?
市販のマウスピースでは、すきっ歯を安全かつ確実に治すことはできません。
一部の通販サイトなどでは、「自宅でできる歯列矯正」という名目で販売されていますが、これらは効果が不確かで、かつリスクも伴います。
すきっ歯の治療は、仮に軽度であっても、他の歯の歯並びや噛み合わせなどを総合的に判断して行う必要があります。
ゆえに市販品ではなく、歯科医師のもとで処方されたマウスピースを使うようにしましょう。
すきっ歯治療にはマウスピース矯正がおすすめ!
マウスピース矯正であれば、前歯にわずかな隙間が見られる軽度な症例から、噛み合わせの大きな移動がないケースにおいて、費用や治療期間の負担を抑えながら改善が期待できます。
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