上の歯だけ矯正できる?できる症例や注意点をわかりやすく解説

「上の歯だけ矯正してきれいに整えたい」そんなお悩みはありませんか?
結論から言うと、症例によっては上の歯だけの部分矯正は可能です。
しかし、噛み合わせや歯並びの状態によってできる症例に限りがあったり、注意点があったりするため、よく理解しておく必要があります。
そこで本記事では、上の歯だけ治す矯正方法の種類、メリット・デメリット、目安費用などをまとめて紹介します。
「自分は上の歯だけ矯正しても大丈夫?」と迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

Oh my teeth
マウスピース矯正「Oh my teeth」ホームホワイトニング「Oh my teeth Whitening」を提供するOh my teethのコンテンツチームです。Oh my teeth導入クリニックのドクターと連携し、歯科矯正やホワイトニング、自社ブランドに関する確かな情報を発信しています。
目次
- 上の歯だけ矯正できる人・できない人の特徴は?
- 上の歯だけ矯正ができる人
- 上の歯だけ矯正ができない人
- 部分矯正なら上の歯だけ矯正できるが、「上下合わせての治療」がおすすめ
- 「上の歯だけの矯正」と「部分矯正」の違いは、治療する範囲
- 歯科矯正で噛み合わせを治す5つのメリット
- 上の歯だけ矯正の症例ビフォーアフター3選
- ①すきっ歯(空隙歯列)
- ②ガタガタの歯並び(叢生)
- ③出っ歯
- 上の歯だけ矯正する4つのメリット
- ①費用を抑えられる
- ②短期間で治療が完了する
- ③比較的痛みが少ない
- ④コンプレックスが解消される
- 上の歯だけ矯正する4つのデメリット
- ①対応してくれる歯科クリニックが少ない
- ②適応症例が限られている
- ③噛み合わせが悪化することがある
- ④全体矯正に比べると仕上がりに限界がある
- 上の歯だけ矯正するときの治療方法別「費用」・「期間」まとめ
- 表側矯正(ワイヤー矯正)
- 裏側矯正(ワイヤー矯正)
- マウスピース矯正
- セラミック矯正
- 上の歯だけでなく噛み合わせを考慮して矯正をしよう
「上の歯だけを矯正して、費用や期間を抑えたい」と考える方は多いですが、すべての人に適応できるわけではありません。
ここでは、上の歯だけの矯正が可能なケースと、そうでないケースの特徴をそれぞれ紹介します。
上の歯だけ矯正ができる人
上の歯だけの矯正が可能と判断されるのは、歯並びの乱れが比較的軽度で、噛み合わせに大きな問題がないケースに限られます。
特に以下のような状態であれば、部分矯正による対応が可能なことがあります。
軽度のすきっ歯(空隙歯列)
軽度の叢生(ガタガタ歯並び)
軽度の出っ歯
前歯1〜2本のみの傾き
矯正後の後戻りによる歯のズレ
これらのケースでは、上下の噛み合わせがすでに整っている、あるいは上下の歯の動きに大きな影響を与えないと判断されるため、上の歯だけの矯正が選択肢となります。
上の歯だけ矯正ができない人
見た目だけで「上の歯だけ整えたい」と考えても、歯並びや噛み合わせの状態によっては、部分矯正が適応できないケースもあります。
以下のような場合は、上下の歯のバランスを整える全体矯正が必要と判断されることが多くなります。
噛み合わせに大きなズレがある
骨格性の不正咬合( 受け口・顎のずれなど)
重度の歯列不正(叢生や出っ歯が強い場合)
歯周病や虫歯などの口腔内トラブルがある
これらの状態では、上の歯だけを動かすことで噛み合わせがさらに悪化したり、症状が進行したりするリスクがあります。

軽度のすきっ歯や出っ歯、前歯の傾きなどであれば、部分矯正で上の歯だけを整えられる場合もあります。
ただし、噛み合わせとのバランスを無視して上の歯だけを動かすと、かえって不具合を引き起こすことも少なくありません。
そのため多くのクリニックでは、上の歯だけを矯正したい場合でも、上下の歯列全体を診断したうえで治療計画を立てるのが一般的です。
ここではまず、「上の歯だけの矯正」と「部分矯正」との違いについて解説したあと、噛み合わせを整えることで得られる5つのメリットについてご紹介します。
「上の歯だけの矯正」と「部分矯正」の違いは、治療する範囲
「上の歯だけの矯正」は、「部分矯正」の一種にあたりますが、実際には治療の対象範囲に明確な違いがあります。
部分矯正とは、主に上下の前歯それぞれ6本(犬歯〜犬歯)を対象にした矯正治療のことを指します。
一方で、「上の歯だけの矯正」は、この部分矯正の中でも“上の前歯のみに限定して行う治療”を意味します。
つまり、部分矯正=限られた上下の前歯を整える治療であり、上の歯だけの矯正=部分矯正のさらに一部、という関係になります。
歯科矯正で噛み合わせを治す5つのメリット
歯科矯正の目的は、正しい噛み合わせをつくり、歯の健康を維持することです。そのため、見た目だけにこだわらず、口腔内全体のバランスを考慮して矯正を行うことが大切です。
歯科矯正で噛み合わせを治すことで、以下の5つのメリットが期待できます。
①虫歯・歯周病のリスクを軽減できる
噛み合わせを含めて歯並び全体を整えると、虫歯や歯周病のリスクを減らせます。
整った歯並びは歯ブラシやフロスなどが届きやすくなり、汚れの除去効率がアップ。歯の間や歯茎の境目などに発生する虫歯や歯周病のリスクも減少します。
②よく噛めるようになり、消化・栄養吸収がスムーズに
正しい噛み合わせになると、食べ物をしっかりと噛めるようになり、咀嚼機能アップにつながります。よく噛んで食べることは消化をスムーズにし、栄養素の吸収を助ける効果が期待できます。
また、満腹感を得やすくなるため、食べ過ぎ防止にもなるでしょう。
③クリアな発音になる
噛み合わせのバランスが崩れていると、発音にも影響を与えます。
たとえば、前歯の位置が前方にあると発音する際に空気が漏れやすくなるため、「サ・タ・ナ・ラ行」が不明瞭になることも。噛み合わせが整うと、歯の位置が正確に並ぶため、空気が漏れにくくなり発音が明瞭になります。
④口呼吸の改善につながる
出っ歯などで唇が閉じにくくなると、口呼吸になりやすいです。口呼吸は口の中が乾燥し、口臭やのどの炎症、いびきなど引き起こす可能性があります。
矯正で噛み合わせが改善されると、口が閉じられるようになり、口呼吸から鼻呼吸へ切り替えやすくなります。
⑤肩こり・頭痛の改善が期待できる
噛み合わせが悪い状態は、筋肉のバランスが崩れてしまうため、肩こりや頭痛を引き起こす原因のひとつ。噛む際に使用する筋肉は、頭や肩にもつながっているためです。
矯正によって噛み合わせが改善されると、筋肉のバランスが整うため、頭痛や肩こりの軽減が期待できます。
「前歯の見た目だけ整えたい」「できれば上の歯だけで済ませたい」と希望される方は少なくありません。
実際、軽度の症例であれば、部分矯正によって上の歯だけを整えることも可能です。
ここでは、Oh my teethの部分矯正プランによって上の前歯を改善した3つの具体的な症例(すきっ歯・ガタガタ・出っ歯)をご紹介します。
①すきっ歯(空隙歯列)

前歯のすき間が目立つ「すきっ歯(空隙歯列)」は、噛み合わせに大きな問題がなければ、部分矯正で対応しやすい症例のひとつです。
この症例では、非抜歯・部分矯正によって、上の前歯のすき間が自然に閉じられています。
治療期間は4ヶ月、費用は総額33万円(税込)と、比較的短期間・低コストでの改善が可能でした。
治療中には研磨処置(IPR)も併用されており、歯の形状をわずかに整えることで、よりスムーズな歯列の移動が実現されています。