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最終更新日:2025年8月6日

大人になって歯並びが悪いと感じたら│原因と放置するリスク、今できる対策とは?

歯並びが悪い大人は何が原因?そのまま放置するとどうなる?

社会人として人前で話す機会が増えたり、ふと写真に写った自分の笑顔を見て違和感を覚えたりと、大人になってから歯並びの悩みに気づく人は意外と多いものです。

本記事では、歯並びが悪いことで起こりうるリスクや、大人の矯正方法・費用の目安などをわかりやすく解説。

さらに、実際の症例写真も紹介しているので、治療後のイメージもつかみやすくなっています。

「今さら矯正なんて」と迷っている方も、まずは本記事を読んで一歩を踏み出すきっかけにしてみてください。

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歯科矯正ブログ編集チーム

木村真由美

Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。

「歯並び悪いかも」と大人になってから感じるのは気のせい?

横顔 ブサイク1

大人になってから「歯並びが悪くなってきた気がする」と感じるのは、決して気のせいではありません。

実は、歯並びは年齢とともに少しずつ変化することがあり、大人になってから乱れが目立つようになるケースも多く見られます。

こうした大人の歯並びの変化に影響する主な原因について、以下で詳しく確認していきましょう。

大人になってから歯並びが悪くなる原因

大人になってから歯並びが悪くなる原因

歯並びは子どもの頃に決まると思われがちですが、大人になってから乱れが生じることも珍しくありません。

ここからは、大人になってから歯並びが悪くなる背景として考えられる代表的な原因について、順を追って見ていきましょう。

①虫歯・歯周病による歯の移動

虫歯や歯周病は、歯の健康だけでなく、歯並びの乱れにも大きく関係しています。

たとえば、虫歯で痛みがあると、人は無意識に痛む側を避けて噛むようになります。

そうすると、片側だけに負担がかかり、噛み合わせのバランスが崩れて歯並びにも影響が出ることがあります。

また、歯周病が進行すると、歯を支えている「歯槽骨(しそうこつ)」と呼ばれる骨が徐々に溶けて弱くなり、その結果、歯並びが不安定になるのです。

さらに、歯周病や虫歯が原因で歯を失ったにもかかわらず、そのまま放置していると、空いたスペースに周囲の歯が傾いたり倒れ込んだりして、歯列全体が崩れてしまうこともあります。

②親知らずが歯列を圧迫する

親知らずは、歯並びを乱す原因のひとつです。

正式には「第三大臼歯」と呼ばれる親知らずは、前歯から数えて8番目の位置にある奥歯で、10代後半から20代前半にかけて生えてくるのが一般的です。

しかしこの時期にはすでに顎の成長がほぼ終わっているため、多くの場合、歯が並ぶスペースが足りずに生えてくることに。

スペースがない状態で親知らずが無理に生えようとすると、手前の歯を押してしまい、歯列全体を圧迫するような形になってしまうことがあります。

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③歯ぎしり・食いしばりなどのクセ

歯ぎしりや食いしばりといったクセは、歯並びを乱す大きな要因になります。

これらのクセは無意識のうちに強い力を歯にかけ続けるため、歯の位置がわずかに動いたり、噛み合わせのバランスが崩れたりする原因になり得るためです。

さらに、舌で歯を押す、頬杖をつく、片側ばかりで噛むといった習慣も、長期間続けることで歯や顎に偏った力がかかり、徐々に歯列が乱れていくリスクがあります。

このようなクセは、仕事中や就寝時など、自分では気づかないうちに繰り返していることが多いため注意が必要です。

④口呼吸

口呼吸の習慣も、歯並びを乱す原因のひとつです。

口呼吸が続くと、舌が本来の正しい位置(上あごの内側)から下がった状態が習慣化し、歯を内側から支える力が弱まります。

その分、唇や頬の筋肉から外側への圧力が強くなり、歯の位置が不安定になりやすくなるのです。

さらに、口を閉じる機会が減ることで口周りの筋力が低下し、前歯が前方に押し出されて「口ゴボ」のような見た目になることもあります。

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⑤加齢に伴う骨の変化

加齢に伴う骨の変化も、歯並びが乱れる要因のひとつです。

年齢を重ねると、顎の骨は徐々に痩せていきます。

特に下顎は、前歯部分の骨が少しずつ内側に湾曲してくる傾向があり、この影響で歯が前方に傾いたり重なったりしてしまうのです。

また、歯を支える歯槽骨が加齢によって弱くなると、歯がわずかに動きやすくなり、以前はなかったすき間ができたり、歯列が乱れたりすることもあります。

⑥顎骨や口腔内の腫瘍

顎骨や口腔内の腫瘍も、歯並びの乱れにつながることがあります。

腫瘍ができると、その部位の骨や歯茎が膨らんだり押し出されたりして、周囲の歯が動いて歯並びが崩れるケースがあるためです。

特に顎の骨にできる腫瘍(顎骨腫瘍)や、歯茎に発生する良性腫瘍は、初期には痛みがないことも多く、気づかないうちに歯列に影響を与えていることがあります。

また、腫瘍の種類によっては骨を吸収するように広がるものもあり、その場合、歯の支えが弱くなって傾いたり動いたりすることで、噛み合わせにも悪影響を及ぼします。

歯並びが悪い大人が歯列矯正をしないとどうなる?

歯並びが悪い大人が歯科矯正をしないとどうなる?

大人になってから悪くなった歯並びを放置すると、歯のみならず全身の健康にも悪影響をもたらします。

ここでは、悪い歯並びを放置することによって引き起こされる3つのリスクをご紹介します。

リスク①:虫歯・歯周病

歯並びが悪いと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

歯が重なっていたり隙間が狭かったりすると、歯ブラシの毛先が届きにくくなり、プラーク(歯垢)や食べかすが溜まりやすくなります。

それが結果として虫歯や歯周病を引き起こす原因になるのです。

さらに歯並びが悪いと、噛み合わせのバランスが崩れて一部の歯や歯茎に負担が集中し、歯周病の進行を早めることも。

歯周病が悪化すると、歯を支える骨が溶けて歯がグラつくようになり、歯の健康を脅かすことにつながります。

リスク②:肩こり・頭痛

歯並びが乱れると、上下の歯の噛み合わせにズレが生じやすくなります。

この噛み合わせのズレは、咀嚼に関わる筋肉のバランスを崩し、特定の部位に過剰な負担がかかる原因に

たとえば、咬筋(こうきん)や側頭筋などの咀嚼筋に常に力が入った状態が続くと、筋肉が緊張しやすくなり、血行不良や筋疲労を引き起こします。

その結果、肩こりや頭痛といった全身の不調を感じるようになることも少なくありません。

こうした症状は、顎関節や首まわりの筋肉の過緊張によってさらに悪化することがあり、放置すると慢性化する恐れもあります。

リスク③:咀嚼や会話への影響

歯並びが悪いまま放置すると、咀嚼や会話に支障をきたすおそれがあります。

歯並びが乱れていると上下の歯がうまく噛み合わず、食べ物をしっかりと噛み切ったりすりつぶしたりすることが難しくなるからです。

そして、咀嚼が不十分だと、消化に負担がかかるだけでなく、満腹感を得づらくなり、過食の一因にもなりかねません。

さらに、噛み合わせの乱れは発音にも影響します。

歯の隙間から息が漏れたり、舌の動きが制限されたりすることで、「サ行」や「タ行」などの発音が不明瞭になることがあります。

その影響で、滑舌の悪さが気になり、会話そのものに自信を失ってしまう人も少なくありません。

大人で歯列矯正をやらないほうがいい人の特徴

開咬 自分で治す1

大人になってからでも歯列矯正は十分に可能ですが、すべての人にとってベストな選択とは限りません。

以下のような特徴に当てはまる方は、矯正治療を始める前に慎重な検討が必要でしょう。

  • 顎関節症になっている

  • 虫歯や歯周病の治療をしている

  • 費用の工面が難しい

まず、顎関節症などで顎に強い痛みや不調がある方は注意が必要です。

噛み合わせを変える矯正治療は、症状を悪化させるおそれもあるため、事前に口腔外科などでの診断を受けることが大切です。

また、虫歯や歯周病の治療中の方も、基本的には矯正を始める前に口腔内の健康状態を整える必要があります。

矯正装置をつけたままでは十分なケアが難しく、症状が進行するリスクが高まるためです。

さらに、治療費や通院に対する負担感が大きいと感じる方も、矯正治療がストレスになりかねません。

矯正は数ヶ月〜数年にわたって継続する治療です。モチベーションを維持できないまま途中でやめてしまうと、費用も労力も無駄になってしまいます。

このように、身体的・経済的・心理的な理由によって、矯正治療をおすすめできないケースもあります。

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大人になってからでも、歯並びの乱れは矯正治療によって整えることが可能です。

ここからは、大人の歯並び矯正方法の代表的な2つについて解説していきます。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットという小さな装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていく治療法です。

矯正治療の中で最も一般的で、幅広い症例に対応できるのが特徴です。

特に歯並びの乱れが大きい場合や、噛み合わせまでしっかり整えたい場合に適しています。

また、治療中は歯科医師がワイヤーの力を調整するため、計画通りに歯を動かしやすいというメリットがあります。

一方で、装置が目立ちやすい点や、食事や歯磨きに注意が必要になる点はデメリットといえるでしょう。

とはいえ、審美性を重視する方には、白いセラミックのブラケットを使った目立ちにくいワイヤー矯正を選ぶ方法もあるので、詳しくは歯科医に確認しましょう。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明な取り外し可能な装置を一定期間ごとに交換しながら、歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。

装置が目立ちにくく、見た目への影響が少ないため、大人の矯正治療として人気を集めています。

また、食事や歯磨きの際には装置を取り外せるため、口腔内を清潔に保ちやすいのもメリットです。

ただし、1日20時間以上の装着が必要であり、継続的に使用しなければ十分な効果が得られません。

軽度から中等度の歯並びの乱れに適していますが、歯の動きに制限があるため、重度の症例や骨格的な問題には対応できないこともあります。

事前に歯科医師による適応の判断が必要です。

Oh my teethでマウスピース矯正を受けた人の症例を紹介

実際、Oh my teethでマウスピース矯正をした方のビフォーアフターをご紹介します。

乱ぐい歯症例写真データ(ガタガタ3ヶ月)

上の前歯にねじれがある「叢生(そうせい)」の軽度症例は、噛み合わせに大きな問題がなければ、部分矯正で対応しやすいケースです。

この症例では、非抜歯・部分矯正によって、ねじれていた上の前歯2本が自然な角度に整えられ、歯列全体のバランスもスムーズになっています。

治療期間は4ヶ月、費用は総額33万円(税込)で、短期間かつコストを抑えた改善が実現されました。

すきっ歯 症例 Basic

上下の前歯の前突感が気になる「出っ歯(上顎前突)」の軽度症例は、前歯の角度や位置を整えることで、口元の印象を大きく改善できます。

この症例では、非抜歯・部分矯正によって、上の前歯の傾斜が軽減され、前方への突出感が抑えられています。

治療期間は4ヶ月、費用は総額33万円(税込)で、見た目の改善と機能面のバランスが両立された治療結果となっています。

部分矯正 出っ歯 症例画像④

上の前歯が前方に大きく傾いている「出っ歯(上顎前突)」は、見た目の印象だけでなく、噛み合わせや発音、口元の閉じにくさなどの機能面にも影響を与えることがあります。

この症例では、非抜歯・全体矯正により、前方に突出していた上の前歯が自然な位置に整えられ、横顔の印象も大きく変化しています。

治療期間は12ヶ月、費用は総額66万円(税込)で、しっかりと噛み合わせまで整えた矯正例です。

八重歯症例Pro

上の犬歯が外側に大きく飛び出している、いわゆる「八重歯」の重度症例です。歯列にスペースが足りず、前歯全体がねじれや傾きを伴いながら不規則に並んでいました。

このケースでは、非抜歯・全体矯正を行い、歯を削る「研磨処置(IPR)」によってスペースを確保。マウスピース矯正で全体のバランスを調整しながら、八重歯をきれいに歯列に収めています。

治療期間は5ヶ月、費用は総額66万円(税込)と、短期間ながらも大きく印象を変えることができました。

歯並びが悪い大人に関するよくある質問(FAQ)

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歯並びに悩む大人の方は少なくありません。しかし、「今さら矯正なんて…」と不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

ここでは、大人の矯正に関してよく寄せられる質問をまとめました。

大人の矯正には何年かかる?

大人の矯正にかかる期間は、歯並びの状態や治療方法によって異なりますが、一般的には1年〜3年程度が目安です。

軽度のズレや前歯だけの矯正であれば、半年〜1年ほどで完了するケースもありますが、噛み合わせの改善や抜歯を伴うような全体矯正では、2〜3年ほどかかることもあります。

また、矯正後は後戻りを防ぐための「保定期間」があり、リテーナー(保定装置)を1〜2年程度つける必要がある点にも注意しましょう。

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大人の矯正にはいくらかかる?

大人の矯正にかかる費用は、選ぶ治療法や症例の難易度によって大きく異なります。

おおよその目安としては以下の通りです。

全体矯正

部分矯正

表側矯正

60万〜130万円

30万〜60万円

裏側矯正

100万〜170万円

40万〜70万円

ハーフリンガル矯正

80万〜150万円

35万〜65万円

マウスピース矯正

60万〜100万円

10万〜40万円

なお、これらの金額には、初診料・検査料・調整料・保定装置代などが別途かかることもあ
るため、治療開始前に総額でいくらかかるのかを確認しておくことが重要です。

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歯並びが悪い人は日本人の何割くらいですか?

日本人のうち、歯並びに問題があるとされる人は約7〜8割ともいわれています。

これは、出っ歯やすきっ歯、叢生(歯の重なり)、開咬(奥歯だけ噛み合う状態)など、さまざまな不正咬合を含めた割合です。

また、日本矯正歯科学会によると、歯列矯正の治療率は欧米に比べてまだ低く、矯正治療を受けているのは全体の1〜2割程度にとどまっているとも報告されています。

大人になって歯並びが悪いかもと感じたら、まずは歯科医師に相談を!

カウンセリング

大人になってからでも歯並びを整えることは可能です。しかし、矯正には費用や期間がかかるため、「本当に必要なのか」「どんな治療が合っているのか」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、Oh my teethの無料カウンセリングです。

Oh my teethでは、矯正専門の歯科医師が歯並びを丁寧にチェックし、最適な治療プランを提案します。初回カウンセリングは無料で、無理な勧誘もありません。

また、原則通院不要(※)でLINEを通じたやり取りが中心のため、忙しい方でも治療を続けやすいのが特徴です。歯並びに悩んでいる方は、まずは無料相談でご自身の状態を確認し、矯正を始めるかどうかを検討してみてはいかがでしょうか。

※初回診断のご来院と、歯科処置のために矯正開始前・矯正終了後のご来院をお願いしています。

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