非抜歯矯正で口元は何ミリ下がる?スペース確保の方法別に解説

歯科矯正を検討する中で「非抜歯」という選択肢に魅力を感じつつも、その効果に疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
非抜歯矯正は、歯を抜かずに歯並びを整える治療法ですが、口元を下げられる量には限界があります。
本記事では、非抜歯矯正で口元が何ミリ下がるのか、その目安量やスペースを生み出すための3つの方法を解説します。

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マウスピース矯正「Oh my teeth」ホームホワイトニング「Oh my teeth Whitening」を提供するOh my teethのコンテンツチームです。Oh my teeth導入クリニックのドクターと連携し、歯科矯正やホワイトニング、自社ブランドに関する確かな情報を発信しています。
目次

結論からいうと、非抜歯矯正で口元を下げられる量には限界があり、一般的に平均2〜4mm程度が目安です。
抜歯矯正では、小臼歯を1本抜くことで約7mmもの大きなスペースが生まれますが、非抜歯矯正では抜歯矯正に比べて確保できるスペースの量が物理的に少なくなります。
たとえば、抜歯をすれば口元を5mm以上も大きく下げることが可能なケースでも、非抜歯の場合はそこまでの劇的な変化は期待できないでしょう。
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非抜歯では歯を抜かない代わりに、別の方法で少しずつスペースを作り出すしかありません。
ここでは、非抜歯矯正でスペースを作る3つの方法と、どれくらいの効果が期待できるのか見ていきましょう。
「IPR」で確保できるスペースと下がる目安量

IPR(歯の側面 を削る処置)で確保できるスペースは最大で3〜4mm程度であり、前歯を下げられる量も同程度の量が目安となります。
IPRとは、歯の間の側面をヤスリのような器具でほんの少し削る処置です。歯の健康に影響のないエナメル質の範囲内で削り、1ヶ所から得られるスペースは、1歯あたり最大0.5mm程度。複数箇所で行うことでまとまったスペースを生み出します。
たとえば、前歯6本の間、合計5ヶ所をそれぞれ0.5mmずつ削ると、合計で2.5mmのスペースが生まれます。この生まれたスペースの分だけ、前歯全体を後ろに下げることが可能です。
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「歯列拡大」で確保できるスペースと下がる目安量

歯列拡大によって前歯が下がる量はケースバイケースです。
歯列拡大の主な目的は、狭くなっている歯のアーチをU字型に広げ、歯が並ぶための 「横方向」のスペースを作ること。
前歯を後ろに並べ直すスペースが生まれることもありますが、主目的はガタガタの解消であり、口元を大きく下げることではありません。
確保できるスペースはあごの大きさによりますが、この方法単独で口元を下げられる量は1〜2mm程度と考えるのが現実的です。
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「奥歯の後方移動」で確保できるスペースと下がる目安量

奥歯の後方移動は、非抜歯矯正の中で大きく口元を下げられる可能性のある方法です。条件が良ければ3〜5mm程度のスペース確保も期待できます。
親知らずがあったスペースなどを利用して、歯列全体を後ろにずらしていくため、前歯を下げるための比較的大きな「引きしろ」を確保できます。
「歯科矯正用アンカースクリュー」という小さな医療用のネジを歯茎の骨に埋め込み、それを固定源として歯を引っ張 るのが一般的です。
たとえば、上下左右の奥歯を支点にしてそれぞれ3mmずつ後方に移動させることができれば、前歯部にはその分だけ後退するためのスペースが生まれます。非抜歯であっても口元の突出感を改善できる可能性があります。

マウスピース矯正Oh my teethは、歯型スキャンで治療後の歯並びをシミュレーションできます。豊富な症例データから適切な治療法をご提案。まずはお気軽にご相談ください。

「歯を抜かない」という選択肢が、必ずしもベストな結果につながるとは限らないということも理解しておきましょう。
歯を動かせる範囲には物理的な限界がある
非抜歯矯正で歯を動かせる範囲は、歯槽骨(歯を支えている骨)という明確な物理的限界があることです。
歯は、歯槽骨という土台の中に根を張っています。この骨の範囲を超えて歯を無理に動かそうとすると、歯の根が骨から露出してしまったり、歯茎が極端に下がってしまったりするリスクがあるため、絶対にできません。
特に、奥歯を後方移動させる場合、一番後ろにある骨までの距離が動かせる距離の限界となります。
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無理に下げると口ゴボ・後戻りの原因になる
非抜歯矯正で無理に歯を下げようとすると、かえって口元が突出したり、治療後に歯並びが元に戻る「後戻り」のリスクが高まります。
たとえば、スペースがないのにガタガタの歯を無理に並べると、歯列のアーチ全体が前方に押し出され、治療前より口が突出してしまうことがあります。また、骨格的に不安定な位置に歯が配置されると、治療直後はきれいでも、リテーナーの使用を少し怠っただけで歯が元の状態に戻り始める、といった事態を招きやすいです。
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非抜歯矯正で口元を下げられる量は、一般的に平均2〜4mm程度が目安です。IPR(歯を削る)、歯列の拡大、奥歯の後方移動といった方法でスペースを作り出しますが、それぞれ確保できる量には限界があります。
最終的にあなたの口元が非抜歯で安全に何ミリ下げられるかは、「精密検査」を受けなければわかりません。
しかし、精密検査には費用がかかってしまうことも。マウスピース矯正Oh my teethなら歯科矯正に必要な精密検査が無料です。

歯型スキャンであなたの歯並びがどのように動くのか、シミュレーションできます。ぜひお近くのクリニックへお気軽にお越しください。