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最終更新日:2025年8月1日

「部分矯正が10万円」は本当?安い仕組みと注意点も解説!

部分矯正なら10万円でできるって本当?

「前歯だけ歯並びが気になる」「歯を1〜2本だけ動かしたい」こんなときに選ばれているのが「部分矯正」。

プランによっては10万円程度から始められるものもあり、費用を抑えつつ歯並びを整えたい方に人気です。

しかし、「本当に10万円で始められる?」「追加費用はかからない?」といった疑問や不安を感じる方も少なくないはず。

そこで本記事では、部分矯正の費用相場・適応できる範囲・安くできる理由・注意点までわかりやすく解説します。

「自分の歯並びは10万円で治せる?」と気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

【結論】10万円で部分矯正をできるケースはごくわずか

10万円できるケース

部分矯正を検討している方にとって、その費用が10万円で抑えられることは大きな節約につながります。

確かに、条件によっては部分矯正を10万円程度で行うことは不可能ではありません。

しかし、これはあくまで一部のケースであり、実際にそのような価格で提供されているのは一部のクリニックに限られることが多いです。

ここからは、「10万円で部分矯正ができる限られたケース」とはどのようなものなのかについて解説していきます。

①前歯のすきっ歯など、ごく軽度の症例

10万円前後で部分矯正ができるのは、歯並びの乱れがごく軽度なケースに限られます。

たとえば、上の前歯のすきっ歯を閉じるケースや、わずかに傾いたりねじれたりした前歯を治すケースなどが代表的です。

こうした軽度の症例では、動かす歯の本数や距離が少ないため、治療期間も2ヶ月〜1年程度と短く、費用を抑えられる傾向にあります。

②「前歯だけ戻ってしまった」という後戻りの再矯正

前歯の一部に後戻りが起きている場合は、部分矯正によって再矯正ができる可能性があります。

後戻りとは、矯正後に歯が元の位置に戻ってしまう現象で、保定装置(リテーナー)の装着が不十分だった場合などによく見られます。

こうした後戻りによるズレやすき間が前歯のみに限られていれば、治療範囲も狭く済むため、全体矯正をやり直すよりも負担が少なく、費用も抑えられます。

③モニター価格やキャンペーン適用中のプラン

歯科医院によっては、モニター価格や期間限定のキャンペーンとして、通常より安い価格で部分矯正を提供している場合があります。

これは、治療経過の写真提供やアンケート協力などを条件に、費用が割引される仕組みです。

もともと低価格でできる部分矯正を、さらにモニター料金でリーズナブルに提供しており、10万円程度で矯正を受けられることがあります。

歯科矯正モニターについては、以下の記事でも詳しく解説していますので、あわせて参考にしてくださいね。

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「10万円」と謳っていても「実は追加費用あり」の場合が多い

お金

精密検査やカウンセリング:3万円~5万円

部分矯正の費用とは別に、初回カウンセリングや精密検査に3万円〜5万円かかるケースがあります。

矯正治療では、事前に歯の状態を正確に把握するために、口腔内スキャン・レントゲン・写真撮影・歯型の採取などを行い、詳細な診断が必要となります。

これらは治療の精度を左右する重要な工程であり、無料で提供しているクリニックもあれば、別途費用を請求する場合もあります。

矯正前の虫歯・歯周病治療:1,500~10,000円/回

虫歯や歯周病の治療費として、1回あたり1,500〜10,000円程度の費用が別途かかる場合があります。

矯正治療は健康な歯と歯ぐきを前提として進められるため、治療前に虫歯や歯周病が見つかれば、その処置を優先することが必要です。

とくに矯正中は装置の影響で口腔内の清掃が難しくなるため、未治療の状態で始めると悪化リスクが高まります。

このように、矯正費用とは別に、事前の歯科治療に関する出費が生じることも想定しておきましょう。

矯正前の抜歯費用:5,000~15,000円/本

抜歯が必要な場合には、1本あたり5,000〜15,000円ほどの費用が追加で発生することがあります。

部分矯正では基本的に抜歯を避けるケースが多いですが、歯並びを整えるスペースを確保するために抜歯が必要と診断されることもあります。

とくに、歯が大きく前に出ていたり、顎のスペースが足りなかったりする場合に抜歯が検討されます。

そのため、見た目には軽度に見えても、症例によっては矯正費用とは別に抜歯費がかかることを想定しておく必要があります。

通院費:1回につき3,000~10,000円程度

通院のたびに、3,000〜10,000円程度の費用がかかるケースもあります。

矯正治療では、歯の動きを細かく調整するために定期的な通院が必要です。

これは、どの矯正方法であるかにかかわらず、装置の確認や経過観察のために数回の通院を求められることがあります。

中には、通院ごとに診察料や調整料が別途かかるクリニックもあり、合計すると数万円単位の費用になる可能性もあります。

そのため、治療費とは別に「通院ごとの支払いがあるかどうか」も事前に確認しておくことが重要です。

保定装置(リテーナー):1万~6万円

矯正終了後には、歯並びを安定させるための保定装置(リテーナー)の費用が1万円〜5万円程度かかるのが一般的です。

矯正治療で動かした歯は、元の位置に戻ろうとする性質があるため、治療後も一定期間リテーナーを装着して歯並びを維持する必要があります。

多くのクリニックではこの装置が別料金となっており、初回費用に含まれていないこともあります。

せっかく整えた歯並びを長くキープするためにも、保定装置の有無とその費用を事前に確認しておきましょう。

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10万円の部分矯正について知っておくべきリスク

30代 歯の矯正 後悔2

「費用を抑えて手軽に歯並びを整えたい」と思って部分矯正を検討する方は少なくありませんが、価格の安さだけで判断すると、かえって後悔してしまうケースもあります。

ここでは、部分矯正を検討する際に知っておきたい2つの主なリスクについて解説します。

①無理な治療は歯並びや噛み合わせの悪化を招く可能性がある

本来、部分矯正が適さない症例に無理に適用すると、歯並びや噛み合わせがかえって悪化する恐れがあります。

部分矯正は、あくまで前歯など目立つ一部を動かす軽度の治療法であり、全体の噛み合わせや顎のバランスまでは調整できません。

それにもかかわらず、「費用が安いから」「短期間で終わるから」と安易に選んでしまうと、歯が不安定になったり、噛み合わせがずれて顎に負担がかかったりするリスクがあります。

見た目だけで判断せず、自分の歯並びにとって本当に適した治療かどうか、必ず歯科医師の診断を受けた上で慎重に判断しましょう。

②見た目は整っても噛み合わせが合わない場合がある

部分矯正では見た目が整っても、噛み合わせのバランスまで正確に調整することは難しいケースがあります。

奥歯を含む全体の噛み合わせは、前歯だけを動かす部分矯正では十分に調整できません。

そのため、歯並びはきれいに見えても、しっかり噛めなかったり、咀嚼のたびに顎に負担がかかったりする可能性があります。

見た目の改善だけで満足せず、噛み合わせの重要性も理解したうえで、自分の症例に合った治療方法を選ぶことが大切です。

後悔しないために押さえておきたい!クリニック選びのポイント

部分矯正は比較的手軽に始められる治療ですが、治療後に「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうケースも少なくありません。

とくに「費用の安さ」や「短期間で終わる」といったメリットばかりに目を向けると、治療内容やサポート体制にギャップを感じることがあります。

そうした後悔を防ぐためにも、治療前に確認しておきたいポイントを3つに絞ってご紹介します。

①矯正の総額や支払い方法が明確になっているか確認する

「10万円台で済むと思っていたのに、最終的に予想以上の費用がかかった」というケースは少なくありません。

その多くは、提示された費用にどこまでの項目が含まれているのかを把握しきれていなかったことが原因です。

治療費を正しく見積もるには、以下のような項目ごとの費用が明確になっているか確認しましょう。

確認すべき費用項目
  • 初診相談料、カウンセリング料

  • 精密検査料、診断料

  • 矯正装置料

  • 調整料

  • 保定装置料

  • 保定期間中の観察料

  • 支払い方法(一括払い、分割払い、デンタルローンの有無、手数料など)

また、クリニックによっては、治療に必要な費用をすべて含めた「トータルフィー制度」を導入している場合もあります。

通院のたびに費用が発生する「都度払い方式」のクリニックと比べて、総額の見通しが立てやすいというメリットがあります。

いずれにしても、治療にかかる総額とその支払い方法を事前に確認し、納得したうえで契約することが大切です。

②サポート体制が整っているクリニックを選ぶ

部分矯正を成功させるには、治療技術だけでなく、治療中・治療後を通じたサポート体制の充実も重要なポイントです。

たとえば、装置が合わない・、痛みが強い・、予定より歯の動きが遅れているなど、治療中に思わぬトラブルが起こることは珍しくありません。

また、矯正終了後にも歯並びが後戻りしないよう、定期的なチェックや保定装置の調整といったアフターフォローが欠かせません。

こうした万が一の事態に迅速かつ丁寧に対応してもらえる体制があるかどうかは、安心して治療を続ける上で大きな違いになります。

③最低でも2つ以上のクリニックを比較検討する

同じ治療内容でも費用が大きく�違うことが多い

部分矯正を検討する際は、1つのクリニックだけで決めてしまわず、最低でも2〜3院を比較検討することをおすすめします。

クリニックによって、治療の進め方や使用する装置、費用の内訳、対応している症例の範囲などが異なります。また、同じ症例であっても、医師の診断や治療方針によって提案される内容に違いが出ることもあります。

実際にカウンセリングを受けてみると、「ここは説明が丁寧だった」「料金体系がわかりやすかった」といった印象の違いも見えてくるはずです。

比較検討を通じて、自分にとって納得のいく治療を提供してくれるクリニックを選ぶことが、満足度の高い矯正につながります。

10万円の部分矯正をしたいと思っている方は、まずは慎重な診断を

「できるだけ安く歯並びを整えたい」と考える方にとって、10万円という価格はとても魅力的に映るかもしれません。

しかし、実際にその費用で治療できるかどうかは、歯並びの状態や治療の難易度によって大きく変わります。

もし適応外の症例で無理に部分矯正を行えば、思わぬトラブルや再治療のリスクが高まり、結果的に費用も時間も余計にかかってしまうことがあります。

だからこそ、まずは信頼できるクリニックで診断を受け、自分の歯並びに本当に合った治療法を見極めることが大切です。

マウスピース矯正サービス「Oh my teeth」では、部分矯正が適応かどうかを含め、どんな方法が一番最適か無料で確認できます。

もちろん無理な勧誘は一切なく、費用や治療方針についても丁寧に説明してもらえるため、初めて矯正を検討する方にも安心です。

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